苦境シャープ、2960人が会社去る 早期希望退職

 シャープが国内の事業所を対象に募集した早期希望退職者2960人が15日付で退社した。今回の希望退職を含め国内外で1万人超を削減することで人件費を500億円カットする計画で、平成24年10月~25年3月期の営業黒字と、26年3月期通期の最終黒字を目指す。



「シャープが来ても何も変わらなかった」 “世界の亀山”雇用減少で切実



 シャープは11月、大阪の本社と国内の主要な事業所を対象に希望退職を募集。定員の2000人程度を超える応募があり、募集を予定より早く打ち切った。最終的に2960人の退職が決まった。



 関係者によると、テレビの組み立てを行う矢板工場(栃木県)だけで400人弱が退職した。そのほか、大阪府内の事業所は計約710人、奈良県内が計約570人、広島県内が計約500人だった。一方で経営再建の柱と位置づける最新鋭の中小型液晶パネルを製造する亀山工場(三重県)では160人程度にとどまったという。



 シャープは8月、今回の希望退職を含め国内外のリストラで約5000人を削減すると発表。さらに海外工場の売却で5600人を上積みする計画で、26年3月期に25年3月期と比べ人件費を含む固定費を1000億円削減することで黒字転換を実現したい考えだ。



 こうした希望退職者の技術を期待して企業が雇用する動きもある。生活用品大手のアイリスオーヤマ(仙台市)は関西の家電メーカーを退職した技術者の獲得に乗り出した。家電事業に参入した同社は来年2月に大阪市北区に白物家電の開発拠点を設置する予定で、技術者の採用説明会などを開いている。



http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121215-00000543-san-bus_all

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